日常の食事で病気を予防し治療しようという意味の“医食同源”ですが、西洋医学で病気と診断されて手術や投薬で治療する対処療法だけでなく、病気の根本原因から治療する東洋医学の療法が現代科学により解き明かされ、統合医療として認知されてきました。
食事は人の活動エネルギー源であり、健康を維持する栄養素を補給する大切なものですが、摂取した栄養成分の大半は人の体内で合成され化学変化して吸収利用されています。
例えば、若さを保つ成分のコラーゲンですが、いくら食べてもお肌に塗り込んでもそのまま吸収されません。単なるタンパク質として取り入れてアミノ酸に分解され、その一部がコラーゲンとして再生されるのです。
今では、様々なサプリメントや機能性食品が出回り、その含有成分の効果効能が知られていますが、人類の歴史、国、地域、民族には人の数だけの生活習慣、体質、性格の違いがあります。各人それぞれが代々に渡り受け継いだ多様な腸内細菌、酵素、遺伝子などの違いが個性であり、100人居れば100通りの健康方法があります。
物理学的には、食事が無くても“ミネラルが豊富な水・酸素・太陽、そしてバクテリア等の菌類”と共生することで仙人のような生き方が可能です。
しかし、人の体内で合成して作り出せない「必須栄養素」と云われる9種類のアミノ酸と2種類の脂肪酸が欠かせません。
ここでは人類の起源からの食生活を考察して、日常の食事による健康寿命を保つための情報と手段を提案します。
中国の故事に有る不老長寿の妙薬として、柚子・桃・茸の三品が珍重されていますが、当にこの食材に必須栄養素が含まれています。
健康寿命を保つには“脳”と“腸”の健康から始まります。
人は脳からの指令で活動していますが、腸は第二の脳と云われ、自ら判断できる司令塔の機能を有しています。
脳が認知できずに有害物を食べてしまったら下痢を誘発して有害物を排泄するなど、人体の恒常性に関わって健康維持に貢献する大切な臓器です。
こんな脳と腸を若々しく保つ成分が柚子・桃・茸に含まれています。
オメガ3(αリノレン酸)とオメガ6(リノール酸)は1対4の割合での摂取が理想です。
不飽和脂肪酸が不足すると・・・
オメガ3系:発育不足、皮膚炎、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、学習能力、集中力低下
オメガ6系:発育不足、皮膚炎、動脈硬化
不飽和脂肪酸を摂りすぎると・・・
オメガ3系:げっぷ、吐き気、鼻血、軟便
オメガ6系:脂質異常症、動脈硬化、アレルギー症状の悪化
エゴマ | 61,30g |
クルミ | 08,96g |
ヒマワリ | 00,70g |
ゴマ | 00,60g |
青魚 | (イワシ、サバ) |
ヒマワリ | 65,80g |
ゴマ | 42,00g |
クルミ | 38,57g |
落花生 | 15,55g |
アーモンド | 13,00g |
エゴマ | 12,80g 参照:「五訂食品成分表2001」女子栄養大学出版部 |
クルミ | 不飽和脂肪酸を多く含むナッツ&シード類の健康効果・効能 滋養強壮・疲労回復、精神安定・安眠、老化防止・抗酸化、血流改善・冷え性、肥満・糖尿病予防、生活習慣病の予防、美肌・美髪、便秘改善。 |
アーモンド | 老化・生活習慣病予防、貧血・ミネラル補充、便秘解消・肥満予防、血行改善、末端冷え性。 |
落花生 | 生活習慣病・肥満予防、血行不良・冷え、抗酸化作用。血糖値上昇の抑制。 |
ゴマ | 肝機能向上・代謝の活性化、体脂肪減少・ダイェット効果、コレステロール除去、老化防止・若返り、脳梗塞の予防、生活習慣病の予防。 |
エゴマ | 脳の老化防止、美肌・若返り効果。 |
かぼちゃ種 | 前立腺肥大の抑制、排尿障害の軽減、アンチエイジング、血行促進・美肌、骨粗鬆症予防、生活習慣病の予防。 |
ひまわり種 | 血圧・血中コレステロール抑制、発育促進、皮膚の保護、シミ・シワの予防、動脈硬化の予防、がん予防、男女生殖機能の改善、肩こり・冷え性の症状緩和。 |
柚子種 |
がん抑制効果、抗菌作用、コラーゲン活性作用、美白・保湿・保護作用、皮膚の修復力作用、抗ストレス作用、血流改善作用、メタボリックシンドローム予防作用、他、ファイトケミカル満載のスーパーフード。 <柚子(果肉、果皮、ワタ、種子)の健康効果> がん抑制効果、認知症対策、骨粗鬆症予防、糖尿病予防、高血圧改善、脂質異常症改善、メタボ対策&ダイェット、脳卒中・心筋梗塞予防、アレルギー・アトピー改善、リュウマチ・関節炎対策、腸内環境改善、便秘解消、鎮痛効果、皮膚のターンオーバー促進作用。 参考文献:病気にならない「ゆず」健康法/PHP文庫/岡山栄子・著 |